キッチンリフォームで最後まで迷うのがTOTOザ・クラッソとLIXILリシェルSIです。どちらも定価100万円超えの最上位グレードで、中古住宅リノベーションにおけるキッチン選びの人気ツートップ。ザ・クラッソはTOTO独自の除菌機能と細やかな使い勝手、リシェルSIはセラミックトップの圧倒的耐久性とらくパッと収納で差別化しています。
両製品とも現行販売中で、2024〜2025年に内容が刷新されたばかりです。この記事では仕様・特徴・費用・補助金を正面から整理し、どちらが自分の暮らしに合うかを判断できるようにします。
ザ・クラッソとリシェルSIを比較した結論は?
天板の最高グレードで選ぶならリシェルSI(セラミックトップ)、除菌機能・サイズカスタム・細やかな使い勝手で選ぶならザ・クラッソです。価格帯は最上位仕様で重なりますが、重視する点によって明確に使い分けられる製品です。
| 比較項目 | TOTOザ・クラッソ | LIXILリシェルSI |
|---|---|---|
| 天板最上位素材 | クリスタルカウンター(エポキシ樹脂) | セラミックトップ(焼き物素材) |
| 耐キズ性 | 強い(研磨で復元可能) | 非常に強い(まな板なしで包丁可) |
| 耐熱性 | 強い(熱鍋直置き可) | 非常に強い(熱鍋直置き可) |
| 独自除菌機能 | あり(きれい除菌水) | なし |
| 水栓 | タッチレス水ほうき水栓LF | ナビッシュハンズフリー水栓 |
| 収納設計 | たっぷりラクラク収納 | らくパッと収納 |
| サイズ対応 | 1mm単位オーダー対応 | 標準サイズ展開 |
| 販売状況 | 現行販売中(2025年8月新色追加) | 現行販売中(2024年フルモデルチェンジ) |
| 価格帯(I型・税込目安) | 117万円〜 | 約96万円〜(人造大理石) |

TOTOザ・クラッソとは?仕様と特徴
ザ・クラッソは、TOTOが手がけるシステムキッチンのフラッグシップモデルです。2025年8月に新色・新アイテムが追加され、現在も進化を続けている現行シリーズです。
最大の特徴はTOTO独自素材のクリスタルカウンターです。エポキシ樹脂を使った天板素材で、光の当たり方によって深みのある透明感が出るのが特徴。熱・衝撃・汚れに強く、表面に細かいキズがついた場合はメーカー推奨の方法で研磨して復元できます。セラミックのように割れたら交換ではなく、研磨で手を入れられる点は長期運用での安心感につながります。色は全12色から選択でき、インテリアとの調和を重視する方には選択肢の広さが魅力です。
もうひとつの核がきれい除菌水です。水道水を電気分解して生成した次亜塩素酸水を、まな板・包丁・布巾にミストで噴霧する機能で、ザ・クラッソにしか搭載されていません。毎日の料理で使う器具を手軽に除菌できる仕組みは、小さな子どもがいる家庭や衛生管理を日課にしたい方に刺さります。
中古住宅リノベーションで特に評価されているのが1mm単位オーダー対応です。古い住宅は間口が変形していたり、既製品サイズがぴったりはまらないケースが珍しくありません。ザ・クラッソは幅・奥行きを1mm単位で指定できるため、既存の間取りに合わせた設計が可能です。
レンジフードのゼロフィルターフードecoは10年間フィルター掃除不要を実現しており、日常のメンテナンス負担を大きく軽減します。
LIXILリシェルSIとは?2024年刷新後の仕様
リシェルSIは、LIXILが販売する最上位システムキッチンシリーズです。2024年にフルモデルチェンジを実施し、特にセラミックトップと収納設計が大幅に進化しています。
セラミックトップは焼き物素材を天板に採用したもので、硬度・耐熱・耐汚染の面で業界最高水準です。まな板なしで包丁を使えるほどの硬度、熱い鍋やフライパンをそのまま置いても変形しない耐熱性、油汚れが染み込みにくい低吸水性——日常の調理でよくある衝撃や温度変化にも動じない素材です。2024年のモデルチェンジではスリム化・軽量化(従来比約2/3)が実現し、マンションや古い住宅への搬入を想定した分割対応も可能になりました。新柄のラパートカーボン・ラパートシルクも追加され、デザインの選択肢が広がっています。
らくパッと収納は、テコの原理を応用した扉設計でシンク下の深い奥まで立ったまま手が届く仕組みです。背が低い方や腰痛が気になる方、長年使うことを見越した設計として、中古住宅のリノベーションで40〜60代ユーザーからの支持が厚い機能です。毎日使うキッチンでしゃがむ動作の積み重ねは、意外と体に響くものです。
水栓はナビッシュハンズフリー水栓を採用しています。タッチではなく感知式のため、両手が塞がっていても水が出せます。食材を持ったまま、手が汚れたまま水を使えるのは日常のストレスを下げる地味に重要な機能です。
天板素材を徹底比較:クリスタルカウンター vs セラミックトップ
キッチン選びの核心はここです。ザ・クラッソのクリスタルカウンターとリシェルSIのセラミックトップは、どちらも最高グレードですが素材の性質が根本的に異なります。
| 比較項目 | クリスタルカウンター | セラミックトップ |
|---|---|---|
| 素材 | エポキシ樹脂(合成樹脂) | セラミック(焼き物) |
| 耐キズ性 | 強い | 非常に強い(金属ヘラも使用可) |
| 耐熱性 | 強い(熱鍋直置き可) | 非常に強い(熱鍋直置き可) |
| 汚れの落としやすさ | 高い(染み込みにくい) | 高い(低吸水性) |
| キズがついたら | 研磨して復元可能 | 研磨不可(交換対応) |
| 欠けた場合 | 部分補修が比較的容易 | 部分交換となることが多い |
| 重量 | 軽め | やや重い(2024年比約2/3に軽量化済み) |
| デザイン | 光の角度で表情が変わる透明感 | マット・石調テクスチャ |
| カラー展開 | 全12色 | 複数柄(2024年新柄追加) |
クリスタルカウンターの優位点は研磨による復元性です。日常の使用で細かいキズがついても研磨で戻せるため、年月が経っても手を入れながら使い続けられます。一方、セラミックトップの優位点はキズをほとんど気にせず使い続けられる耐久性です。まな板なし・金属器具OK・熱鍋直置きOKで使えるため、料理中の心理的コストが下がります。
料理を豪快にする人・無骨に使いたい人はセラミック、天板の質感やデザインを長く楽しみたい人はクリスタル——どちらを選ぶかは料理スタイルと性格次第です。
収納・水栓・機能を比較すると?
収納設計の違い
ザ・クラッソのたっぷりラクラク収納は、シンク下に調理道具・ラップ・包丁を立て収納できるトレー型構造が特徴です。よく使うものをすぐ取り出せる位置に仕分けする設計で、料理中の手の動きを最小化することを優先しています。
リシェルSIのらくパッと収納は、テコの原理を使った扉でシンク下の深い奥まで立ったまま手が届く点が差別化ポイントです。腰痛や膝の負担を設計で軽減する思想は、毎日の使用を長期間にわたって考えると小さくない差になります。
水栓の違い
タッチレス水ほうき水栓LF(ザ・クラッソ)は、センサーに手をかざして吐止水するタイプです。水の向きを変えられる水ほうきモードでシンクの隅まで流せる機能があります。ナビッシュハンズフリー水栓(リシェルSI)は、手や物を感知して自動で水が出ます。タッチ不要で両手が塞がっていても使えるのがタッチレスとの違いです。日常の使い方に照らして、どちらが自分のスタイルに合うか確認するとよいでしょう。
除菌機能の有無
きれい除菌水はザ・クラッソ専用機能です。まな板・包丁・布巾を毎日ミストで除菌できる仕組みはリシェルSIには搭載されていません。食の安全を日常のルーティンに組み込みたい家庭では、この機能の有無が選択の決め手になります。

リフォームで選ぶときの考え方:費用・工期・補助金
工事費込みの総額目安
システムキッチンのリフォームは製品代に加え、解体費・搬入費・設置費・配管工事費が加算されます。工事費の目安は間口サイズや配管変更の有無で大きく変動しますが、一般的な参考値として以下を示します。
| 仕様 | 製品代(税込目安) | 工事費目安 | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| ザ・クラッソ I型 標準 | 117万円〜 | 20〜40万円 | 140〜160万円程度〜 |
| リシェルSI I型 人造大理石 | 約96万円〜 | 20〜40万円 | 115〜140万円程度〜 |
| リシェルSI I型 セラミック | 約120万円〜 | 20〜40万円 | 140〜160万円程度〜 |
製品代はメーカー希望小売価格の参考値。リフォーム業者によって定価の30〜50%引きで購入できるケースも多く、実際の支払額はさらに下がることが一般的です。
補助金の活用(みらいエコ住宅2026事業)
2024年末に子育てエコホーム支援事業が終了し、現在はみらいエコ住宅2026事業が後継制度として実施されています。ただし、キッチン本体の交換は附帯工事に位置づけられています。断熱改修・高効率給湯器の導入などの必須工事と同時に施工する場合に限り補助対象となり、キッチン単体リフォームでは補助金は受け取れません。
中古住宅を購入して断熱・給湯器・キッチンをまとめてリフォームするタイミングなら、みらいエコ住宅2026事業との組み合わせが現実的な選択肢です。補助金制度の詳細は省エネリフォーム補助金 徹底比較【2026年版】でまとめています。
ショールーム確認を強くすすめる理由
天板の質感・収納の引き出し感・水栓の操作感は、写真や仕様表では伝わりません。特にクリスタルカウンターとセラミックトップは、実物を触ってみると受ける印象がかなり異なります。TOTOとLIXILのショールームは全国主要都市に設置されており、どちらも事前予約制で詳しい説明を受けながら確認できます。キッチンは10〜20年単位で使うものです。見積もりを取る前にショールーム訪問を挟んでおくと、後悔のリスクが大きく下がります。
こんな人はザ・クラッソがおすすめ/こんな人はリシェルSIがおすすめ
ザ・クラッソがおすすめな人
- まな板・包丁の除菌を毎日の習慣にしたい(きれい除菌水)
- 古い住宅の変形した間口にぴったり合わせたい(1mm単位オーダー)
- レンジフードのフィルター掃除から長期間解放されたい(ゼロフィルターフードeco)
- 天板の素材感・色柄のバリエーションを重視する(全12色)
リシェルSIがおすすめな人
- 天板を気にせずガシガシ料理したい(セラミックトップの圧倒的耐久性)
- 腰や膝への負担を設計で軽減したい(らくパッと収納)
- 両手が塞がった状態で水を使う場面が多い(ハンズフリー水栓)
- 2024年フルモデルチェンジ後の最新デザインを優先したい
中古住宅のキッチンリフォームでよく聞く後悔のひとつが、天板を傷つけないよう過度に気を使い、調理が窮屈に感じるようになるパターンです。セラミックトップはその緊張がなく、毎日の料理が楽になる素材です。反対に、家族の健康面から衛生管理を仕組み化したいなら、ザ・クラッソのきれい除菌水は日常を確かに変えてくれます。
浴室もTOTOとLIXILで迷っている方には、TOTOサザナ vs LIXILリデア 徹底比較も参考にしてください。メーカーの設計思想の違いが浴室との共通軸で見えてきます。まずはショールームに足を運び、実物を自分の手で触ってみてください。
よくある質問
Q1. ザ・クラッソとリシェルSI、価格が高いのはどちらですか?
I型基本仕様で比べると、ザ・クラッソが税込約117万円〜、リシェルSI(人造大理石)が税別約87.7万円〜です。セラミックトップ仕様のリシェルSIは税別約108.4万円〜となり、最上位仕様では両製品の価格帯が重なります。リフォーム業者の値引き幅によって実際の購入価格は変動するため、複数社の見積もり比較が有効です。
Q2. きれい除菌水はリシェルSIでも使えますか?
使えません。きれい除菌水はTOTOザ・クラッソ専用の機能です。LIXILのキッチン製品には搭載されておらず、まな板・包丁の自動除菌を重視する場合はザ・クラッソ一択になります。
Q3. セラミックトップは割れや欠けのリスクがありますか?
日常使いで割れることはほぼありませんが、重い鍋を端に落とすなどの強い衝撃で欠けるケースがまれにあります。欠けた場合は研磨では対応できず、部分交換の対応になります。ただし傷がつかない・汚れが落ちやすいという日常の強みを評価するユーザーが多く、後悔の声よりも満足の声が目立つ素材です。
Q4. 中古住宅のキッチンリフォームに補助金は使えますか?
2026年現在のみらいエコ住宅2026事業では、キッチン本体の交換は附帯工事扱いです。断熱改修・高効率給湯器の導入など必須工事と同時施工する場合に限り対象となります。キッチン単体のリフォームでは補助金を受け取れないため、他の省エネ工事とのセット計画を検討してください。
Q5. ショールームは予約なしで行けますか?
TOTOとLIXILのショールームはどちらも事前予約推奨です(一部は自由見学も対応)。スタッフから詳しい説明を受けながら実機確認したい場合は、公式サイトから予約するのが確実です。平日の訪問が比較的空いており、じっくり確認できます。
リフォーム・リノベーションを検討している方へ
今日ご紹介したシステムキッチンなどの住宅設備は、定価こそありますがその価格はリフォーム会社(販売施工会社)の仕入れ力に大きく左右されるところがあります。
いざ見積もりを取ってみると、定価で比べると高かった製品の見積もりと安い製品の見積もりとほとんど価格差がない、あるいは安く出るなんていうこともあったりします。
実際に私も諦めかけていた樹脂製窓サッシの見積もりをダメもとで相見積もりで取ってみたところ、複合サッシより安い価格で設置できることがわかったということがありました。
これからリフォーム・リノベーションを検討される方は少し手間でも、ぜひ複数社で相見積もりを取ってみることをお勧めします。
