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中古戸建リノベーションの費用|築年数別の総額と内訳、後悔しない考え方【2026年版】

気になる中古戸建てが見つかった。物件価格は予算内。でも、ここからリノベーションにいくらかかるのかが分からない。不動産会社はリフォームすればきれいになりますよと言うけれど、その金額までは教えてくれない。中古戸建てを検討し始めた人の多くが、この段階で足踏みします。

私が中古戸建てを買ってリノベーションしたときも、いちばん悩んだのは総額の見通しでした。物件価格は決まっているのに、リノベ費用は見積もりを取るまで分からない。しかも、どこまで直すかは自分で決めなければならない。この不確かさが、中古戸建ての難しさであり、同時に自由度の高さでもあります。

総額は、物件価格、リノベ費用、そして諸費用の3つで決まります。ここでは国の調査の数字をもとに全体像をつかみ、築年数ごとのモデルケースで、どこにお金がかかるのかを整理します。水回り、外壁と屋根、断熱など、工事ごとの詳しい費用記事にもつなげているので、総額を考える入り口として使ってください。

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中古戸建を買ってリノベすると総額はいくら?

国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査では、三大都市圏で中古戸建てを買った世帯の購入資金は、平均2,917万円、中央値2,400万円でした。この購入資金には、購入時のリフォーム資金も含まれています。

同じ調査で、新築の分譲戸建ては平均4,591万円、土地から買って建てる注文住宅は全国で平均6,188万円です。中古戸建てを選んだ理由で最も多かったのは、予算的に手頃だったからで、71.0%にのぼります。

一方で、リノベーションをする人も少なくありません。中古戸建てを買った世帯のうち、購入後に自分でリフォームした、または1年以内にする予定の世帯は43.0%です。売主が売る前にリフォームしていたケースも含めると、購入の前後でリフォームが行われた中古戸建ては69.4%にのぼります。

自己資金の割合は、中古戸建てを買った世帯で36.6%でした。新築の分譲戸建ての27.3%より高く、手元の資金をある程度入れて購入している世帯が多いことが分かります。

平たく言えば、中古戸建ては新築より2,000万円ほど安く買えるものの、7割近くが何らかのリフォームを伴っている、ということです。総額を考えるときは、物件価格だけでなく、この差額の中でどこまで直すかを最初に決めておくことが大切です。

マンションとの比較が気になる方は、マンションと戸建てのリフォーム費用の違いを比べた記事も参考になります。戸建ては外壁や屋根、耐震まで自分で直す必要があるぶん、費用の幅が広くなります。

築年数別のモデルケース

リノベ費用は、築年数によって必要な工事が変わるため、大きく3段階に分けて考えると見通しが立てやすくなります。ここで示すのは、当サイトの工事別の費用記事の相場を組み合わせたモデルケースで、実際の金額は家の状態と選ぶ設備で変わります。

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モデル 家の状態 主な工事 リノベ費用の目安
築10〜20年 構造や外装はまだ持つ 内装の張り替え、水回りの一部交換 100万〜300万円程度
築20〜30年 設備と外装が寿命を迎える 水回り4点、外壁と屋根の塗装、窓の断熱 400万〜700万円程度
築30年超 断熱や耐震に不安がある 間取り変更、耐震補強、断熱改修を含むフルリノベ 700万〜1,800万円程度

築10〜20年のモデルは、見た目と使い勝手を整えるリノベです。壁紙や床を張り替え、トイレや洗面台など傷みの目立つ設備を交換します。外壁や屋根は、前の持ち主が塗り直していれば、しばらく手を付けずに済むこともあります。

築20〜30年のモデルは、多くの中古戸建てが当てはまる、いちばん現実的なケースです。キッチン、浴室、トイレ、洗面の水回り4点は、標準的なグレードでまとめて交換すると240万〜270万円程度が目安です。そこに外壁と屋根の塗装を足場を共通にして加え、窓に内窓を付ける。この組み合わせで、400万〜700万円程度になります。

築30年超のモデルは、家の性能そのものを引き上げるフルリノベーションです。間取りを変え、断熱材を入れ直し、必要なら耐震補強をします。当サイトの試算では、戸建てのフルリノベは700万〜1,800万円と幅が広く、外装や耐震にどこまで手を入れるかで金額が大きく変わります。

モデルケースを総額に置き換えてみます。中央値の2,400万円の物件を買い、築20〜30年のモデルで500万円のリノベをすると、物件とリノベだけで2,900万円です。ここに次の章で説明する諸費用が加わります。

工事ごとの詳しい相場は、水回りリフォーム費用まとめ、外壁・屋根リフォーム費用相場、断熱リフォーム費用相場で整理しています。

物件価格とリノベ費用以外にかかるお金は?

中古戸建てでは、物件価格とリノベ費用のほかに、購入の手続きにかかる諸費用があります。いちばん大きいのが、不動産会社に払う仲介手数料です。

仲介手数料は、法律で上限が決まっています。物件価格が400万円を超える場合、上限は物件価格の3%に6万円を足した額に、消費税を加えた金額です。2,400万円の物件なら、上限は税込で約86万円になります。

2024年7月からは、800万円以下の空き家などについて、上限を30万円に消費税を加えた額まで受け取れる特例も設けられています。地方の安い空き家を狙う場合は、物件価格に対して仲介手数料の割合が高くなることがある点を知っておくと、見積もりを見たときに慌てません。

仲介手数料のほかにも、次のような費用がかかります。

  • 登記の費用です。所有権の移転や、住宅ローンの抵当権の設定に登録免許税と司法書士の報酬がかかるからです。
  • 住宅ローンの手数料や保証料です。金融機関によって、事務手数料や保証料の考え方が違うからです。
  • 火災保険と地震保険の保険料です。住宅ローンを借りる条件として、火災保険への加入を求められることが多いからです。
  • 仮住まいと引越しの費用です。大がかりなリノベでは、工事中に住めない期間ができるからです。

見落としがちなのが、仮住まいの期間です。フルリノベでは工事が数か月に及ぶこともあり、その間の家賃と今の住まいの家賃が重なると、想像以上に負担が大きくなります。購入のスケジュールと工事のスケジュールは、最初にセットで考えておきたいところです。

リノベ費用が膨らむのはどんなとき?

リノベ費用が当初の見積もりから膨らむのは、主に、壊してみて初めて分かる劣化と、打ち合わせの中でのグレードアップの2つが原因です。

壊してみて分かる劣化は、中古戸建てでは避けて通れないリスクです。床をはがしたら土台が腐っていた、シロアリの被害の跡があった、給排水管が劣化していた。こうした問題は、事前の見積もりには含まれていないことがほとんどです。外壁の張り替えでは、古い外壁材にアスベストが含まれていると、処理費用が別に30万〜60万円ほどかかることもあります。

耐震も大きな分かれ目です。1981年6月より前に確認を受けた、いわゆる旧耐震基準の家は、今の基準に比べて地震への強さが不足している可能性があります。耐震診断の結果によっては補強工事が必要になり、リノベの計画そのものが変わることもあります。

グレードアップは、ショールームで実物を見るたびに起きます。キッチンで一段、浴室で一段とグレードを上げていくと、数十万円単位で予算が膨らみます。正直に言って、これは誰にでも起きることです。実物を前にすると、カタログで決めたはずの判断が揺らぐのは自然なことなんです。

対策は、予算の中に予備費を確保しておくことです。当初の見積もりに対して1割から2割程度を、見えない劣化とグレードアップのための余白として残しておくと、計画が崩れにくくなります。予算を超えそうなときの考え方は、リフォーム予算オーバー対策の記事で詳しく解説しています。

ローンと税制はどう考える?

中古戸建てを買ってリノベするなら、物件の購入とリノベ費用をまとめて借りられるローンを使うと、資金計画が立てやすくなります。購入とリノベを別々のローンにすると、リノベ側の金利が高くなることが多いからです。

ただし、まとめて借りるには、購入の契約までにリノベの見積もりを用意しておく必要があります。物件探しとリノベ会社探しを同時に進めることになるので、スケジュールには余裕を持たせてください。

住宅ローン減税を使う場合、中古住宅には建築時期の要件があります。国土交通省の案内では、1982年1月1日以降に建築された住宅であること、それより前の住宅は、耐震基準に適合していることを証明する書類が必要です。旧耐震の物件を買う場合は、耐震診断や耐震改修とあわせて、減税の要件を満たせるかを事前に確認しておくと安心です。

2026年からは、省エネ性能の高い中古住宅について、住宅ローン減税の内容が拡充されています。リノベで断熱性能を上げる計画がある場合は、減税の区分にどう影響するかも、金融機関や税務署の案内で確認しておくとよいでしょう。

条件や施工範囲で費用は大きく変わります。正確な金額は見積もりで確認を リフォーム見積もりを無料で比較する ※ 相見積もりで20〜30%安くなるケースもあります

総額を抑える優先順位

リノベ費用を抑えるには、すべてを一度に直そうとせず、先送りすると損をする工事から優先することが大切です。

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優先順位の考え方は、次のとおりです。

  1. 耐震と雨漏りを最優先にします。理由は、先送りすると建物そのものが傷み、後から直すほど費用が大きくなるからです。
  2. 外壁と屋根は、足場を共通にしてまとめます。理由は、別々に工事すると足場代が2回かかり、10万〜25万円程度の差が出るからです。
  3. 水回りは、配管の工事をまとめられる範囲で同時に交換します。理由は、4点まとめて同じ業者に頼むと、20万〜30万円程度の節約が期待できるからです。
  4. 断熱は、窓から始めます。理由は、窓は補助金が手厚く、工事も短期間で済み、体感の効果が大きいからです。
  5. 内装は、住みながらでもできる範囲は後回しにできます。理由は、壁紙や床の張り替えは、住み始めてから少しずつ進めても大きな損がないからです。

あわせて、見積もりの取り方でも総額は変わります。同じ工事でも、業者によって数十万円の差が出るのは珍しくありません。見積書の内訳の見方は、リフォーム見積書の見方の記事で解説しています。

こんな人は、まず築年数に合ったモデルで総額を試算するのがおすすめです。

  • 物件を探し始めたばかりの人です。物件価格にリノベ費用と諸費用を足した総額で比べると、候補の優先順位が変わるからです。
  • 築30年を超える物件を検討している人です。耐震と断熱の費用で総額が大きく変わるため、購入前に概算を知っておく必要があるからです。
  • 予算に上限がある人です。優先順位を決めておけば、見えない劣化が見つかったときに、どこを削るかで迷わずに済むからです。

中古戸建てのリノベ費用は、物件の築年数と、どこまで直すかでほぼ決まります。まずは気になる物件の築年数からモデルケースを当てはめて総額の目安をつかみ、購入前に複数のリフォーム会社から概算の見積もりを取ってみてください。

よくある質問

Q. 中古戸建てを買ってリノベすると、総額はいくらくらいですか?
A. 国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査では、三大都市圏の中古戸建ての購入資金は平均2,917万円、中央値2,400万円です。これに築年数に応じたリノベ費用と諸費用が加わります。中央値の物件に500万円のリノベをすると、物件とリノベで2,900万円に、仲介手数料などの諸費用が上乗せされます。

Q. 築30年の中古戸建てのリノベ費用はどのくらいですか?
A. 水回りや外装の交換が中心なら400万〜700万円程度、間取り変更や耐震補強、断熱改修を含むフルリノベなら700万〜1,800万円程度が目安です。家の劣化の状態と、どこまで性能を上げるかで大きく変わります。

Q. 中古戸建ての仲介手数料はいくらですか?
A. 物件価格が400万円を超える場合、上限は物件価格の3%に6万円を足した額と消費税です。2,400万円の物件なら上限は税込で約86万円です。800万円以下の空き家などには、上限を30万円と消費税とする特例があります。

Q. 旧耐震の中古戸建てでも住宅ローン減税は使えますか?
A. 中古住宅の住宅ローン減税は、1982年1月1日以降に建築された住宅が対象で、それより前の住宅は耐震基準に適合していることの証明が必要です。耐震改修で基準を満たせば使える場合があるため、購入前に確認してください。

Q. リノベの予備費はどのくらい見ておけばいいですか?
A. 当初の見積もりに対して1割から2割程度を目安にしておくと安心です。中古戸建ては、床や壁を開けてから土台の腐食やシロアリの被害、配管の劣化が見つかることがあり、グレードアップによる予算の膨らみも起きやすいからです。

条件や施工範囲で費用は大きく変わります。正確な金額は見積もりで確認を リフォーム見積もりを無料で比較する ※ 相見積もりで20〜30%安くなるケースもあります
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てけ
数年前に中古戸建を購入し、リノベーションを実施。 その際に得た知識や経験をもとに、これからリフォームやリノベーションを検討される方に向けて情報発信しています。