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樹脂サッシ vs アルミ樹脂複合サッシ 徹底比較|断熱性・費用・リフォームで選ぶならどっち?

樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシの比較

窓のリフォームを調べていると、必ず「樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシ、どちらにするか」という問題にぶつかります。カタログを見ると両方とも「高断熱」と書いてある。でも何がどう違うのか、正直よくわからない——という声は少なくありません。

先に結論を言っておくと、断熱性・結露対策を最優先にするなら樹脂サッシ、コストとのバランスを重視するならアルミ樹脂複合サッシが現実的な選択です。ただし「どちらが絶対に正解」という話ではなく、住んでいる地域・家の構造・予算によって答えは変わります。

この記事では、構造の違い・断熱性能の数値比較・リフォームでの工事費・補助金の使い方まで、判断に必要な情報を整理します。

見積もり比較でリフォームは安くなる!

樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシ、何が違う?

2つのサッシの最大の違いは、窓枠(フレーム)の素材です。

樹脂サッシとは

樹脂サッシは、フレームの内外すべてが樹脂(主に塩化ビニール)でできているサッシです。アルミと比べて熱を伝えにくい素材なので、フレームを通じた熱の出入りを大幅に抑えられます。熱伝導率で言うと、アルミは樹脂の約1,000倍熱を伝えやすく、この差が断熱性能に直結します。

現行の代表製品は、YKK APの「APW330」(ペアガラス仕様)と「APW430」(トリプルガラス仕様)です。

アルミ樹脂複合サッシとは

アルミ樹脂複合サッシは、屋外側をアルミ、屋内側を樹脂で構成したハイブリッド構造です。アルミの強度と耐候性を活かしながら、室内側を樹脂にすることで断熱性を補っています。

LIXILのハイブリッド窓TW(旧サーモスXの後継製品)や、サーモスII-H/Lが代表的な現行製品です。なお、サーモスXは2022年春に販売を終了しており、現在LIXILで同系統の製品を選ぶ場合はハイブリッド窓TWが該当します。


断熱性能はどれくらい違う?

熱貫流率で比べる

断熱性能の比較には、熱貫流率(Uw値)を使います。熱の逃げやすさを数値で示したもので、値が低いほど断熱性が高いことを意味します。

サッシの種類代表製品Uw値の目安
アルミサッシ(複層ガラス)旧来のアルミサッシ約4.65 W/m²K
アルミ樹脂複合(ペアガラス)LIXIL サーモスII-H約2.33 W/m²K
樹脂サッシ(ペアガラス)YKK AP APW330約1.31 W/m²K
アルミ樹脂複合(トリプルガラス)LIXIL ハイブリッド窓TW約0.98 W/m²K
樹脂サッシ(トリプルガラス)YKK AP APW4300.9前後

数値はメーカー公開の代表試験体の値。窓サイズ・仕様・ガス種によって変動します(YKK AP・LIXIL各社公式資料より)。

ペアガラス同士で比べると、樹脂サッシのAPW330がアルミ樹脂複合(ペアガラス)を大きく上回ります。一方、トリプルガラスを採用したハイブリッド窓TWはAPW330(ペアガラス)と同等以上の断熱性能に達します。「樹脂か複合かという素材の違いだけでなく、ガラス構成まで含めて比較する」のが正確な見方です。

小窓での性能低下に注意

アルミ樹脂複合サッシには、窓が小さくなるほど性能が落ちやすいという特性があります。フレームの面積に対してアルミの割合が増えるため、熱が逃げやすくなるからです。たとえば、幅60cm×高さ30cm程度の小窓ではUw値が2.57 W/m²Kにまで悪化した実例が報告されています(既存記事の実測データより)。

オール樹脂のAPW330はフレーム素材が均一なため、どのサイズでも性能の低下が小さい。これはどの窓も同じ素材で構成される樹脂サッシならではの強みです。

結露のしやすさでも差が出る

熱貫流率の差は、結露のしやすさにも直結します。室内側フレームの表面温度が低いほど結露しやすいため、フレーム全体が樹脂のほうが有利です。アルミ樹脂複合サッシは屋外側のアルミが外気温の影響を受けやすく、厳寒期にフレーム付近で結露が発生するケースがあります。

ただし、ハイブリッド窓TWのような高性能品は構造の工夫で大きく改善されており、温暖地や一般的な居住環境では実用上の差は小さくなっています。


費用はどれくらいかかる?

製品価格の目安

製品価格はサイズや仕様によって大きく異なりますが、全般的な傾向として「アルミ樹脂複合サッシのほうが樹脂サッシより若干安いケースが多い」と言われています。ただし、ハイブリッド窓TWのトリプルガラス仕様と、APW330のペアガラス仕様では価格が逆転することもあります。「樹脂=高い」という単純な図式では比較できないため、実際の見積もりで確認することが重要です。

リフォームでかかる工事費の相場

既存住宅に取り付ける場合、工事方法によって費用は大きく変わります。

工事方法概要費用の目安(1窓あたり)
内窓追加既存窓の内側にもう1枚窓を設置5〜15万円程度
カバー工法既存枠を残し、新しいサッシを上からかぶせる10〜30万円程度
はつり工法既存サッシを撤去して丸ごと交換20〜50万円程度

費用は窓のサイズ・ガラスのグレード・施工業者によって変わります。複数の業者から見積もりを取ることを強くおすすめします。


リフォームで採用するときの考え方

新築とは違い、リフォームでは「既存の窓にどう対応するか」が最初の判断軸になります。

工法の選択肢を整理する

内窓追加は、既存の窓の内側にもう一枚内窓を設ける方法です。工事が最も手軽で費用を抑えられ、1〜2時間で施工が完了します。断熱性と防音性が大きく向上しますが、窓が二重になるぶんレールの掃除など手間は増えます。

カバー工法は、既存サッシの枠を残したまま新しいサッシをかぶせる方法です。壁の解体が不要なため工期が1日程度で、住みながら施工できます。ただし既存枠の厚みのぶんだけ開口部が若干小さくなるため、事前に確認が必要です。

はつり工法は、既存サッシをすべて撤去して新しいサッシを取り付ける方法です。壁の一部を解体するため費用と工期がかかりますが、開口部のサイズを変えずに済みます。断熱改修と同時に壁の断熱材もまとめて施工したい場合に向いています。

先進的窓リノベ2026事業で最大100万円補助

環境省が実施する「先進的窓リノベ2026事業」を活用することで、断熱改修費用の大部分を補助してもらえます。

  • 補助上限: 1戸あたり最大100万円(2025年事業の200万円から縮小)
  • 対象着工: 2025年11月28日以降の工事
  • 申請受付: 2026年3月下旬開始予定(予算上限到達次第、期間内でも終了)
  • 対象工事: 内窓設置・外窓交換(カバー工法・はつり工法)・ガラス交換
  • 内窓設置の性能要件: Uw値1.5以下が必須(2026年事業でAグレード廃止)
  • 手続き: 「窓リノベ事業者」登録業者経由での申請が必須(個人の直接申請は不可)

補助額は工事内容とサイズ区分によって変わります。複数の窓をまとめて交換するほど補助額の合計が増えるため、リフォームのタイミングに合わせて計画的に進めると効率的です。詳細の最新情報は先進的窓リノベ2026事業公式サイトでご確認ください。

費用対効果の考え方

窓リフォームの投資回収は、光熱費の削減額で考えます。一例として、カバー工法で1窓20万円の工事を行い、断熱向上によって年間冷暖房費が2万円下がったとすると、単純計算で回収期間は10年です。補助金を活用して実質負担が10万円になれば、回収期間は5年に短縮されます。

窓の枚数・現在の光熱費・居住予定年数などを踏まえ、全体の費用対効果を見積もっておくと判断しやすくなります。


耐久性・デザイン・メンテナンスの違いは?

耐久性

屋外環境(紫外線・風雨・塩害)への耐性は、アルミ樹脂複合サッシが有利です。外皮がアルミのため、沿岸部の塩害や強い紫外線にも強い。

樹脂サッシは以前、紫外線による変色(黄変)やチョーキング(白い粉ふき)が懸念されていました。ただし現在のYKK AP APW330以降では、フレーム表面に塩ビ+アクリル積層処理を施した対候性強化仕様が標準になっており、耐久性は大幅に向上しています。沿岸部・台風多発地域・積雪の多い地域では、アルミ外皮の耐候性を重視する判断もあります。

デザイン・カラー展開

かつて「樹脂サッシは白しかない」という時代もありましたが、現在はAPW330もハイブリッド窓TWも豊富なカラーを用意しています。外観にこだわりたい方でも選択肢は広がっています。

フレームの細さでは、アルミ樹脂複合サッシが優位なケースがあります。アルミの強度を活かした細枠設計が可能なため、ガラス面積を広く確保できます。すっきりした外観を重視する場合はこの差が選択に影響します。

メンテナンス

日常のお手入れは、どちらも水拭き程度で問題ありません。樹脂サッシは錆びないため、沿岸部の塩害を受けにくい面もあります。一方、アルミ樹脂複合は傷がつくとアルミ部分の見た目が気になることがありますが、サッシ交換が必要なほど劣化するケースはまれです。


こんな人は樹脂サッシ/こんな人はアルミ樹脂複合サッシがおすすめ

樹脂サッシが向いている人

  • 寒冷地(北海道・東北・北陸など)に住んでいる: 外気温が低い地域ほど、フレームからの冷気伝達を最小化したい場面で樹脂の優位性が際立ちます
  • 断熱性・結露対策を最優先にしたい: 素材としての断熱性能は樹脂が上。小窓でも性能が安定しています
  • 断熱等級5〜7を本格的に狙っている: APW430(トリプルガラス)は断熱等級6〜7にも対応できる高性能仕様
  • 窓の種類やサイズが多様: どのサイズでも性能が均一なため、設計上の安心感があります

アルミ樹脂複合サッシが向いている人

  • 温暖地(関東・東海・九州・瀬戸内など)に住んでいる: 寒冷地ほど結露が問題になりにくく、アルミ樹脂複合の性能で十分なケースが多い
  • コストとのバランスを重視している: 製品価格が比較的抑えやすく、工事費全体を管理しやすい
  • 細枠デザインや大開口窓を希望している: アルミの強度を活かした細いフレームと大サイズへの対応が強み
  • 沿岸部・台風多発地域に住んでいる: アルミ外皮の耐候性が頼もしい環境

どちらか判断に迷う場合は、住んでいる地域の気候区分と、「断熱性・耐久性・コスト」の3軸のうちどれを最優先にするかを先に決めると選択がスムーズになります。断熱等級5以上を本格的に目指すなら、樹脂サッシ+トリプルガラスの組み合わせを検討する価値があります。

同系統の製品を個別に比べたい場合は、APW330 vs サーモスX 徹底比較や、APW330 vs APW430 徹底比較も参考にしてください。


よくある質問

Q1. 樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシ、どちらが結露しにくいですか?

フレームだけを比べると、全体が樹脂のサッシのほうが室内側フレームの表面温度が高く保たれやすく、結露が起きにくいです。ただしアルミ樹脂複合でもハイブリッド窓TWのようにトリプルガラス仕様を選ぶと差は大幅に縮まります。寒冷地では樹脂サッシが有利ですが、温暖地では実用上の差はほとんど感じないケースが多いです。

Q2. 先進的窓リノベ2026事業の補助金はいつから申請できますか?

2025年11月28日以降に着工した工事が対象です。申請受付は2026年3月下旬に開始予定で、予算上限(1,125億円)に達した時点で終了します。過去の事業では秋頃に終了した年もあるため、早めの着工・申請計画を立てることをおすすめします。

Q3. 内窓追加とカバー工法、どちらが費用対効果が高いですか?

費用を最小限に抑えたいなら内窓追加が有利です。断熱性・防音性ともに大幅に向上し、補助金の対象にもなります。既存サッシが老朽化している場合や、窓枠ごとリフレッシュしたい場合はカバー工法が向いています。どちらも「先進的窓リノベ2026事業」の対象工事です。

Q4. 樹脂サッシは紫外線で劣化しませんか?

現在のYKK AP APW330以降では、表面に塩ビ+アクリル積層処理を施した対候性強化仕様が標準です。以前の樹脂サッシで問題とされた黄変・チョーキングは大幅に改善されています。それでも沿岸部や強日射地域では、アルミ外皮のアルミ樹脂複合サッシのほうが耐候性で有利な面があります。

Q5. 中古戸建てで窓を全部交換するとどのくらいかかりますか?

一般的な戸建て(窓10〜15箇所)をカバー工法で交換する場合、材料費・工事費込みで150〜400万円程度が一つの目安です。先進的窓リノベ2026事業の補助金(最大100万円)と組み合わせると、実質負担を大幅に下げられます。補助金対象製品かどうかは業者に確認しながら計画することをおすすめします。

リフォーム・リノベーションを検討している方へ

今日ご紹介した窓サッシなどの住宅設備は、定価こそありますがその価格はリフォーム会社(販売施工会社)の仕入れ力に大きく左右されるところがあります。

いざ見積もりを取ってみると、定価で比べると高かった製品の見積もりと安い製品の見積もりとほとんど価格差がない、あるいは安く出るなんていうこともあったりします。

実際に私も諦めかけていた樹脂製窓サッシの見積もりをダメもとで相見積もりで取ってみたところ、複合サッシより安い価格で設置できることがわかったということがありました。

これからリフォーム・リノベーションを検討される方は少し手間でも、ぜひ複数社で相見積もりを取ってみることをお勧めします。

条件や施工範囲で費用は大きく変わります。正確な金額は見積もりで確認を リフォーム見積もりを無料で比較する ※ 相見積もりで20〜30%安くなるケースもあります
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てけ
数年前に中古戸建を購入し、リノベーションを実施。 その際に得た知識や経験をもとに、これからリフォームやリノベーションを検討される方に向けて情報発信しています。
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